甲子園 1試合22奪三振左腕!12球団最年少の守護神 楽天《松井裕樹》
【松井裕樹】
東北楽天ゴールデンイーグルス #1 | |
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2014年7月15日、京セラドーム大阪にて
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基本情報 | |
国籍 | 日本 |
出身地 | 神奈川県横浜市 |
生年月日 | 1995年10月30日(19歳) |
身長 体重 |
174 cm 74 kg |
選手情報 | |
投球・打席 | 左投左打 |
ポジション | 投手 |
プロ入り | 2013年 ドラフト1位 |
初出場 | 2014年4月2日 |
年俸 | 2,500万円(2015年) |
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度) | |
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国際大会 | |
代表チーム | 日本代表 |
【経歴】
①とにかく三振の山を築いた高校時代
神奈川県横浜市出身。
小学2年生から野球を始め「元石川サンダーボルト」に所属。
中学時代は「青葉緑東シニア」に所属し、3年時に全国大会で優勝を果たした。
桐光学園高校へ進学し、1年秋からエースを務める。
2年夏の神奈川県大会準々決勝では前年まで3季連続優勝の横浜高校から11奪三振、
決勝戦では桐蔭学園から15奪三振を奪い、チーム5年ぶりに甲子園出場を決めた。
第94回全国高等学校野球選手権大会1回戦の今治西高校戦では大会史上最多の10連続三振と1試合22奪三振を記録。
2回戦の常総学院戦でも19奪三振をあげて2試合41奪三振、これまで坂東英二が持っていた2試合合計での最多奪三振を更新した。
2試合連続の毎回奪三振は、2000年の坂元弥太郎が記録して以来、史上5度目のことであった。
3回戦の浦添商業戦では12奪三振、準々決勝の星光学院戦では15奪三振を奪った。
大会通算成績は36イニングを投げ防御率2.25、奪三振率17.00。1大会通算68奪三振は夏の甲子園では歴代3位の記録であり、左腕投手としては2005年に辻内崇伸が記録した65奪三振を更新し1大会での史上最多記録となった。
松井裕樹(桐光学園)甲子園での奪三振すべて見せます!一回戦22奪三振は圧巻! - YouTube
3年夏の神奈川大会では、準決勝の横浜高校戦で淺間大基、高濱祐仁から本塁打を浴び、8回を8安打3失点、10奪三振、
自己最速の149km/hを記録する投球を見せるも敗退。
8月には、第26回AAA世界野球選手権大会日本代表に選出され、アメリカとの決勝を含む3試合に先発した。
松井裕樹の投球 18U世界野球選手権2013 決勝 - YouTube
②プロ入り後
2013年10月24日に行われたドラフト会議では当年度最多となる5球団が1位指名で競合し、抽選の結果楽天が交渉権を獲得した。
契約金1億円プラス出来高払い5000万円、年俸1500万円(金額は推定)で仮契約した。
背番号は「自分の野球の原点は高校野球にある。そこで長くつけさせてもらった背番号でスタートしたいと思ったからです」
という本人の希望で「1」に決まった。
▶︎1年目(2014年)
新人から唯一、2007年の田中将大以来2人目となる最初から一軍キャンプに参加。
先発要員として帯同したオープン戦では、13イニング連続無失点や最速150km/hをマークするなど好投。
チーム事情で開幕一軍登録を逃したものの、一軍監督の星野仙一は、開幕直後から松井を先発陣の一角に組み込むを明言していた。
4月2日のオリックス戦でプロ入り初先発、6回3失点で敗戦投手となっている。
4月16日のソフトバンク戦まで3連敗で2リーグ制以降の高卒新人では初となる初登板から3連敗。
【2014年4月2日】楽天・松井裕樹投手 プロ初登板の112球すべて見せます! - YouTube
7月2日のオリックス戦で2点リードで迎えた5回2死から登板し、プロ入り初勝利を記録した。
9度目の先発登板となった8月13日のソフトバンク戦で、7回4安打2失点で先発では初勝利となる2勝目を挙げた。
【プロ野球パ】松井裕樹、先発プロ初勝利の2勝目で連敗ストップ! 2014/08/13 H4-7E - YouTube
8月26日の西武戦でドラフト制導入以降の高卒新人では最長となる70回2/3イニング無被本塁打を達成し、48年ぶりに堀内恒夫の記録を更新。しかし、直後にエルネスト・メヒアに本塁打を打たれ、記録は71回1/3でストップした。
最終的に4勝8敗と負け越すが、奪三振126はパ・リーグ5位タイ、新人では両リーグ1位と奮闘した。
▶︎2年目(2015年)
抑えを務める予定だったキャム・ミコライオが故障で開幕に間に合わなくなったため、オープン戦の途中から抑えに抜擢された。
3月28日の日本ハム戦でプロ初セーブを挙げた。
【プロ野球パ】“12球団最年少守護神”松井裕樹・今季初登板でプロ初セーブ 2015/03/28 F-E - YouTube
その後もセーブを積み重ね続け、8月4日の西武戦で23セーブ目を挙げて、2012年に青山浩二が挙げた22セーブを超えるシーズンセーブ数の球団記録を更新。
高卒2年目の記録では平井正史が1995年に挙げた27セーブを上回る、シーズン33セーブを挙げた。
登板数もリーグ5位の63試合に登板。同点やビハインド時にも率先して起用されることが多く、登板数の約半分がセーブの付かない場面であった。
要所を締める安定した投球で防御率0.87、奪三振数は投球回を大きく上回る103、セーブの付く場面での救援失敗は無しだった。
松井裕樹 スライダーで30セーブ達成2015/9/20 涙するファンも - YouTube
▶︎個人年度別成績はこちら(2015年シーズン終了現在)
年 度 | 所属球団 | 登 板 | 勝 利 | 敗 北 | セ │ ブ | ホ │ ル | 完 投 | 完 封 勝 | 無 四 球 | 勝 率 | 打 者 | 投 球 回 | 安 打 | 本 塁 打 | 四 球 | 死 球 | 三 振 | 暴 投 | ボ │ ク | 失 点 | 自 責 点 | 防 御 率 | |
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2014 | 東北楽天 | 27 | 4 | 8 | 0 | 3 | 1 | 0 | 0 | .333 | 504 | 116 | 91 | 2 | 67 | 8 | 126 | 6 | 2 | 52 | 49 | 3.80 | |
2015 | 東北楽天 | 63 | 3 | 2 | 33 | 12 | 0 | 0 | 0 | .600 | 284 | 72 | .1 | 37 | 3 | 28 | 2 | 103 | 3 | 0 | 7 | 7 | 0.87 |
通 算 | 90 | 7 | 10 | 33 | 15 | 1 | 0 | 0 | .412 | 788 | 188 | .1 | 128 | 5 | 95 | 10 | 229 | 9 | 2 | 59 | 56 | 2.68 |
【松井裕樹の魔球、スライダー!】
▶︎スライダー誕生
スライダーは高校1年時に「カウントを取る速い変化球がほしい」と独学で握りを研究し、手首に当たるとボールの縫い目の痕がつくほどのキレを誇る。
▶︎奪三振が多い理由
工藤公康は松井の奪三振が多い理由として、以下の三点を挙げている。
①「右肩が開き始めてからも左腕がなかなか出て来ず、ボールの出所が見づらい」
②「軌道が直球とスライダーの軌道が同じなので見分けが難しく、直球だと思ってバットを振ってしまう」
③ボールの回転数が多いため、打者の手元で急に曲がるように見える」
▶︎もう1つの魔球、チェンジアップ!
松井裕樹 スライダーだけじゃない!すごいチェンジアップとストレート - YouTube
【その他の情報】
・愛称は「まっちゃん」。この愛称は2014年の春季キャンプ開幕に際し、同じ松井姓である松井稼頭央が「(松井裕樹のことを)『松井』と呼ぶと、間違えて俺が振り向いてしまいそうになるので、(松井裕樹の)愛称を考えてほしい」と要望したのをきっかけに、チーム内で決まったものである。
・高校時代には驚異的な奪三振を記録した松井だが、本人は「三振にはこだわっていない。自分は勝てるピッチャーになりたい。球数が多くなると、どうしても勝ちには近づきにくい」と語っている。